⑥ひびわれと⑪床版ひびわれは同じひびわれではありますが、「主桁に発生しても⑪床版ひびわれ」で記録する場合があるのはご存じでしたが?このブログは2021年に投稿したブログを【新解説】として改訂しました。新たな切り口も交えながら記事をグレードアップしました!ぜひ!
橋梁点検人材育成プロジェクト運営人の 神宮 皐(かみや さつき)です。
このプロジェクトでは、橋梁点検や橋梁診断に特化した ”あなた個人” がもつ疑問の解決や相談できるコミュニティの構築に取り組んでいます。

プロジェクトの一環として、わたしの橋梁点検スキルをブログで公開しています。
あなたのスキル向上に役立てられたら幸いです。
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目次
【①腐食とは?】
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【点検要領の解説(解釈)】
さて、
26種類もある損傷種類の解説については、点検要領で「付録-1」と「付録ー2」の2つの付録で解説されています。
ただ、
この解説はところどころ抽象的な解説でとどまっています。
それも理由があるのですが、
この抽象的な解説により読み手の解釈によって誤解が生じてしまうことがあるのです。
そこで以下からは、
わたしの ”解釈” と ”その根拠” を公開します。
少しでもあなたの疑問の解決となれば幸いです。
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<点検要領の付録-1>
■【一般的性状・損傷の特徴】
①腐食については、点検要領の付録-1では下図のように解説されています。

■【他の損傷との関】
ここでも前述の ”板厚減少” について示されています。

■【その他の留意点】

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<点検要領の付録-2>
■【損傷程度の評価と記録】

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【近いようで遠い存在、腐食】
剥離した範囲を打音し、濁音が確認できれば「⑫うき」を記録します。
しかし、
「うき」という状態は様々で、濁音が聞こえるものの全く落下する心配のない状態もあれば、いますぐ落ちてきそうな状態もあります。
「⑫うきe」と記録されただけでは、うきの状態がまったくわかりませんよね?
そのため、どんな「⑫うき」だったのかを点検で記録することがとても重要な情報となります。
実際、わたしが橋梁診断員として現地調査していたときは、以下のようなメモを記録していました。
・はっきりとした濁音(ぽこぽこ)が聞こえる
・判断が難しいが、健全部とは異なる濁音が聞こえる
・濁音部の除去を試みたが、一部除去できない範囲があった
など
メモ欄に上記のような情報があれば、調査が必要なのか?あるいはすぐ補修が必要なのか?を健全度評価の際に判断できると思います。
「⑫うき」の評価区分は、あるか”e”、ないか”a”の2択ですから、情報不足はメモ欄で補完するといいですね。
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橋梁メンテナンス業界は現在、危機的な人材不足、育成不足の問題に直面しています。
これらの問題に業界も力を入れてはいるものの、大局的な施策が多く、個人を育成するような施策には至っておりません。
「こんな損傷があったらどうすれば?」
「ほかではどう対応しているの?」
「この意味をもう少し知りたい」
などの疑問や悩み、これらの解決策に関する情報は業界の盛り上がりをよそに公開されていないのが実情です。